集塵機を長く最適な状態で使用するためには、定期的な点検やメンテナンスが欠かせません。集塵機のメンテナンスし易さや、アフターフォローはメーカーによってばらつきがあるため、購入時にはこれらについてよく確認することが重要です。
こちらの記事では、メンテナンス性やアフターフォローで評価が高いメーカーを3つピックアップして紹介します。
目次
ツカサ工業
ツカサ工業は、粉体技術のリーディングカンパニーとして知られ、その技術を活用してさまざまな市場に新しい価値を提供しています。同社は、テクノロジーと「粉体」を組み合わせて、社会や顧客にとっての新しい価値を創造することにあります。
この企業は、日常生活に関連する食品や医薬品から、先進的なエレクトロニクスやロケット技術に至るまで、様々な分野でその粉体技術を適用しています。常に技術的な革新を追求し、生産プロセスの革命をもたらすような複合粉体機器の提供や、美的な要素を持つプラントデザインを通して新しい価値を生み出しています。
企業の強みとしては、最先端の粉体技術を持つ技術者と、他の追随を許さない板金・機械加工技術を持つ技能者たちの組み合わせから来ています。これにより、ツカサ工業は独自の製品やサービスを創造し、国内外での認知と信頼を得ています。
ツカサ工業はまた、製品の安全性と清潔さにも重点を置いています。特にフードセイフティーに関する考え方が製品設計の中心にあり、そのコンセプトは「汚れない、汚さない、汚れても掃除が簡単」という基準に基づいています。企業は、洗浄しやすさを考慮したデザインや、粉体システムのイノベーションを推進しています。
また、ツカサ工業は顧客との関係を大切にし、機器の納入後もサポートを提供しています。操作指導、マニュアルの作成、アフターメンテナンスなどのサポート体制が整っています。
さらに、自社の工場内にショールームとテスト場を設けており、顧客が実際に取り扱う粉体を使用して事前の試験が可能です。これにより、顧客のニーズにより適切に応えることができます。
ツカサ工業の集塵機について
パウフィルター・ビルトイン型(F)
タンクやその他の機器に直接組み込める特別な集塵機です。この製品は、特に機内のエアー抜きの用途として設計されており、使用することで機器内部を負圧状態に保つことができます。この機能により、機器外部への粉塵の飛散を大幅に減少させることができるのが特長です。
さらにこのモデルは、コスト削減のために集塵機本体のケーシングが省略されています。これにより、効果的な集塵性能を維持しながらも価格を抑えることが可能となっています。ただし、標準型では窓が設けられていないため、使用中の集塵機の内部を直接目視することはできません。
パウフィルター・レシーバー型(FRH)
空気輸送の際に用いられる特別な集塵機です。具体的には、この集塵機は空気輸送のレシーバー、つまり、輸送されてくる物質を一時的に受け止める役割を果たす容器として使用されます。
大型の点検扉のおかげで、集塵機の内部を容易に点検できるだけでなく、清掃作業など日常のメンテナンスも容易に行えます。
パウフィルター・コンパクト型(FS)
コンパクトなサイズで様々な用途に対応する集塵機です。内部のメンテナンスは特に容易で、点検や清掃がシンプルに行えるのは、大きな点検扉のおかげです。そして、この集塵機の特徴として、水洗浄が可能であることも挙げられます。
また10ℓの粉塵回収ポットが装備されているため、持続的に効率的な粉塵の回収が期待できます。その使い勝手をさらに向上させるために、キャスターが取り付けられており、場所を問わず簡単に移動が可能です。200Vのコンセントで簡単に接続でき、操作も手軽です。
パウフィルター・セントラルクリーナータイプ
集塵の効率と柔軟性を追求した先進の設計を持つ集塵機です。この集塵機の最大の特長は、一つの本体から各種の配管を伸ばし、それを通じてフロアのいろいろな場所で直接清掃が行えることです。
具体的には、フロア各所に設置された接続弁にホースを接続するだけで、簡単に清掃作業を始められます。その吸引範囲は非常に広く、最長で100mまで対応可能です。
また、この集塵機はコンパクトなユニットデザインにより、限られたスペースでも設置が可能であり、それによってメンテナンスも容易となっています。耐久性や清潔さを考慮し、全体がステンレス製で作られています。
さらに、作業場所に排気を出さないため、作業環境が非常に衛生的に保たれます。
企業名 | ツカサ工業株式会社 |
設立年月日 | 1946年 1月 創業 |
資本金 | 5,750万円 |
従業員数 | 150人 |
住所 | 愛知県半田市中午町178番地 |
業種 | メーカー |
取扱品目 | 粉砕、分級、乾燥、混合、計量、輸送、供給、排出、貯槽、集塵、 トレーサビリティなどの粉体機器製造・販売及び粉体プラントエンジニアリング |
株式会社メイコー商事
1970年の創立以来、メイコー商事はUASブランドの集塵機の輸入販売を担当し、多くの現場での空気環境改善のプロジェクトに関わってきました。企業としての特色は、取り扱う商品を特定のブランドに限定することで、その商品に関する深い知識と専門性を持っている点にあります。
これにより、顧客のニーズをきちんと理解し、最も効果的な空気環境システムの提供が可能となっています。
メイコー商事のアフターサービス
メイコー商事は九州から北海道まで全国に拠点を持ち定期的な清掃や点検を行っています。アフターフォローサービスは、セールマンが点検・交換を行うおまかせプランから購入者が洗浄を行うセルフプラン、部品交換を自身で行う部品交換プランの3つが用意されています。
メイコー商事の集塵機
メイコー商事の集塵機には、大きく分けて電気集塵機とカートリッジ式集塵機2種類があります。電気集塵機には、工業機材等向けの小型集塵機から屋外・屋内用の中・大型集塵機など多彩なラインナップが用意されています。
また、カートリッジ式集塵機にはコンパクトでありながら、高い補修効率でランニングコストも低いSFCシリーズや、ブース形状の集塵方式で工場内に発生する様々な粉塵や、ヒュームを効果的に補修するVシリーズなど、場面や用途に合わせた様々な集塵機が揃っています。
企業名 | 株式会社メイコー商事 |
設立年月日 | 1983年4月 創業 |
資本金 | 3,000万円 |
住所 | 東京都荒川区西尾久7-27-14 |
業種 | メーカー |
取扱品目 | 電気集塵機 カートリッジフィルター集塵機 メンテナンス等サービス全般 |
淀川電機製作所
淀川電機製作所は、日本の電動送風機、電動工具、集塵機の設計・開発・製造・販売を手掛ける企業として、大阪府豊中市に本社を構えています。
同社は「メーカーは、製品のすべてを自社で作る」というポリシーを持っており、モーターの設計や巻線から最終的な完成品まで、ほぼ全ての工程を自社内で行います。
この独自の製造方法により、特定の顧客の要求に応える特注品の提供や、短い納期、さらには異なる電圧の製品製造にも迅速に対応することが可能です。
また近年の環境保護への関心の高まりに応じて、送排風機のノウハウを生かし、集塵機やオイルミスト捕集機、溶接ヒューム捕集機などの環境機器の製造も手掛けています。
会社のスローガンである「風はエネルギー(送風機)」「生産性を高める快適環境作り(集塵機)」を掲げ、持続可能な環境の実現に向けて、全製品でRoHS指令に準拠した製品製造を進めています。
淀川電機製作所の集塵機について
淀川電機製作所の集塵機は共通して、メンテナンスが容易に行える設計になっています。集塵機のメンテナンスは工具不要で、フィルターを取り出し清掃すれば繰り返し使用出来る仕組みです。
カートリッジフィルター式集塵機
独特なプリーツ形状のフィルターにより、ろ過面積が大幅に拡大され、その結果、目詰まりしにくい構造となっております。
また、この構造のおかげでフィルターの交換周期が長くなるため、長期的に見て非常に経済的と言えます。
さらに、より高度な清浄化を求める場面に対応するため、排気側に取り付け可能なHEPAクラスのフィルターをオプションで提供しています。
パルスジェット除塵式集塵機
圧縮空気を利用してフィルターに付着した塵を自動的に払い落とす機能が備わっています。この機能のおかげで、長時間の使用や自動化された生産ラインなどでの設置に特に適しています。
加えて、2種類のパルスジェット除塵システムを採用しているため、自動での除塵が行え、集塵能力を長期間安定して維持することが可能です。手動での除塵の手間や、目詰まりによる性能低下のリスクを大幅に軽減できます。
溶接ヒューム用集塵機
吸込整流ボックス内に配置された特殊な金属製のバッフルが、溶接時に発生するスパッタや火花のフィルターへの流入を効果的に防ぎます。
またこの集塵機のフィルターには、溶接ヒュームの捕集に特化した専用の素材が採用されており、その独自のプリーツ形状と組み合わせることで、目詰まりを大幅に軽減し、高い集塵性能を維持します。
企業名 | 株式会社淀川電機製作所 |
設立年月日 | 1948年 7月 創業 |
従業員数 | 80名 |
住所 | 大阪府豊中市走井2-1-8 |
業種 | メーカー |
取扱品目 | 電動送風機、電動工具、集塵機等自社ブランドの工業用製品の設計・開発・製造・販売 |
メンテナンス性やアフターフォローで高く評価されている3社のメーカーを取り上げました。これらの企業が共通して持つ強みとして、ただ単に高い集塵能力や使いやすさを提供するだけではなく、長期間の使用に耐え得るためのメンテナンスの容易さや様々な工夫が盛り込まれている点が挙げられます。
また、アフターフォローの体制が整っているメーカーは故障時や急なトラブルが起こった場合でも安心です。このようなメーカーを選択することにより、製品をより長く、最適な状態で活用できます。
集塵機メーカーを選択する際は、是非今回の記事を参考にメンテナンス性やアフターフォロー体制についても十分考慮しましょう。