工場内の粉塵を改善しよう!主な対策及び大型集塵機の種類について紹介
2023/12/25
工場の粉塵は人体に対して、じん肺などの健康被害などさまざまな影響を及ぼします。それだけではなく工場で製造される製品の品質の低下にもつながるおそれがあります。こちらでは、工場内の粉塵が人体に及ぼす影響や主な対策について詳しく紹介し、また、粉塵対策に有効な大型集塵機のメーカーについても解説します。
工場の粉塵が人体に及ぼす影響と主な対策
工場の粉塵は人体に対して、じん肺などの健康被害などさまざまな影響を及ぼします。それだけではなく工場で製造される製品の品質の低下にもつながるおそれがあります。こちらでは、工場の粉塵が人体に及ぼす影響と主な対策について、詳しくご紹介いたします。
◇粉塵が多い環境が人体に及ぼす影響
長期間にわたり、多くの粉塵を吸引し続けてしまうと、『じん肺』と呼ばれる肺疾患に罹患する可能性が高まります。じん肺は、長期間にわたって粉じんを吸い込むことで引き起こされる肺の疾患です。主な原因として、石綿じん肺、珪肺、炭じん肺、シリコーシスなどがあります。肺組織が線維化し、硬くなり、呼吸機能が低下する特徴があります。早期発見と予防が重要です。また気管支炎、肺がん、気胸などの合併症を発症しやすくなるおそれがあり、大変危険です。
じん肺は数年から数十年ほどの長い歳月をかけて症状が進行するため、作業を行っている際にじん肺に罹患していると自覚することは非常に困難であると言えるでしょう。なお、じん肺は鉱山、石綿を扱う環境、石工、金属の粉塵が発生する環境で作業されている方などが発症しやすく、主な初期症状として、息切れ、咳、痰の増加などが挙げられます。
◇製品の品質低下にもつながる
粉塵による影響は、人体に及ぼす健康被害だけではなく工場で製造される製品の品質の低下にもつながるおそれがあります。その理由として、工場内でじん肺や肺疾患などを発症する方が増加すると、労働者の健康状態が悪化し、仕事に対する能力やパフォーマンスが低下する可能性があるためです。このことにより、製品の生産および品質の低下に影響を与えるおそれがあると言っても過言ではありません。
そのため、作業されている方の健康を守るためにも、製品の生産および品質を低下させてしまわないためにも、工場などの作業場において、粉塵対策の実施は非常に大切であると言えるでしょう。
◇粉塵対策の基本は3点
主な粉塵対策として、次の3つが挙げられます。
粉塵を発生させない
そもそも、粉塵を発生させないことは、粉塵対策として、最も効果的で望ましい対策方法のひとつであると言えるでしょう。その理由として、粉塵を発生させないことにより、労働環境の安全性および労働者の健康を確保するために非常に有効であるためです。
粉塵の拡散の防止
粉塵の拡散の防止は、粉塵対策として、非常に有効であると言えるでしょう。なお、粉塵の拡散を防止する方法として、水を使用して粉塵を抑える湿式法と集塵機の導入などが挙げられます。集塵機の導入とは異なり、湿式法は安価かつ容易に行えるため、粉塵などでお困りの場合は試してみるとよいでしょう。
粉塵を吸入しない
粉塵対策を行っていても、粉塵が発生する場合は作業の自動化や遠隔化などを検討してみるとよいでしょう。これにより、作業者の粉塵の吸入を避けられます。また、作業を行う場合、フェイスシールドやゴーグルなどの保護具の装着を推奨するのもアイディアのひとつです。
工場内の粉塵を改善するための対策とは
工場内の粉塵を改善するための対策として、さまざまなものが挙げられます。例えば、粉塵の発生を減少させる取り組みはそのひとつです。こちらでは、工場内の粉塵を改善するための対策について、詳しくご紹介いたします。
◇粉塵の発生を減少させる取り組み
粉塵の発生を減少させる対策は、工場内の作業環境を改善する重要な手段です。以下に、粉塵対策の効果的な方法を解説します。
作業方法の見直し
粉塵が発生しやすい作業プロセスを見直し、改善します。作業と非作業エリアを分け、粉塵の飛散を最小限に抑えましょう。必要なら間仕切りを設置して、粉塵の拡散を防ぎます。
設備のカバーやフィルター
粉塵が発生する機械や設備にカバーやフィルターを取り付けます。これにより、粉塵の飛散を抑制し、作業環境をクリーンに保ちます。
散水や粉塵防止剤の使用
水を使用して粉塵を抑える湿式法を採用します。粉塵が発生する場所に散水装置を設置したり、粉塵防止剤を噴霧したりして、粉塵の飛散を防ぎます。
斜面や丸みを持たせた設計
梁や窓枠の上辺に傾斜をつけることで、粉塵が堆積しにくくなります。また、床と壁の境目に丸みを持たせることで、粉塵の掃除が容易になります。
建築段階からの計画
倉庫や工場を建設する際に、粉塵対策を考慮した設計を行います。建物の構造や換気設備、間仕切りなどを工場内の粉塵の発生源に合わせて設計しましょう。
これらの対策を実施することで、粉塵による健康被害を最小限に抑え、作業環境を改善することができます。粉塵関連の法規制や規制値にも適合するよう、継続的な管理と監視が重要です。
◇集塵機の活用
高性能の集塵機を導入して粉塵を効果的に取り除きます。有害性の低い粉塵であれば、換気により濃度を薄める方法も考えられます。
工場内の粉塵を改善するための対策として、粉塵の濃度を薄くする、つまり、工場内の換気を行うといった方法もあります。しかし、こちらの方法は場合により、危険が伴うおそれがあるため、注意が必要です。
集塵機とは、工業や作業場などで発生する粉塵や微粒子などを気体から取り除く装置のことを指します。こちらの装置は、空気中を舞う粉塵などの吸入を目的として作られているため、粉塵を改善するための対策として、非常に有効であると言えるでしょう。
粉塵対策に効果的な大型集塵機を販売するメーカー
粉塵対策に効果的な大型集塵機を販売するメーカーとして、シケン株式会社や新東工業株式会社が挙げられます。こちらでは、それぞれのメーカーおよび販売する大型集塵機について、詳しくご紹介いたします。
◇シケン株式会社
シケン株式会社とは、大阪府東大阪市に所在する研磨機、研磨加工、集塵装置、空気輸送装置などの開発や販売を行うメーカーです。なお、シケン株式会社が販売するバックフィルター式集塵機は、連続運転しながら、効果的な払い落しができる点が大きな特徴のひとつであると言えるでしょう。
◇新東工業株式会社
新東工業株式会社とは、愛知県名古屋市に所在する自動車、航空機、船舶、インフラ、エネルギー、電子部品、機械要素部品などのさまざまな分野のものづくりを支えているメーカーです。
なお、新東工業株式会社が販売するUDCMシリーズは一般粉塵から高温ガスの集塵まで幅広く対応できる点が、NCFMシリーズは集塵機の設置場所を削減できる点が、TDC-Cシリーズは長時間運転の場合であっても効率よく払い落しができる点が大きな特徴のひとつであると言えるでしょう。
工場の粉塵は、人体に健康被害を及ぼすだけでなく、製品品質にも悪影響を及ぼす可能性があります。粉塵による主な影響は、じん肺と呼ばれる肺疾患の発症であり、石綿じん肺、珪肺、炭じん肺、シリコーシスなどがその原因です。これらの疾患は呼吸機能の低下や合併症を引き起こす危険があります。また、粉塵の健康被害だけでなく、労働者の健康状態が悪化し、製品品質にも悪影響を及ぼす可能性があるため、粉塵対策が重要です。
粉塵対策の基本は、粉塵を発生させない、粉塵の拡散を防止する、粉塵を吸入しない、の3つです。これらの対策を実施することで、粉塵関連の健康被害を最小限に抑えることができます。
さらに、高性能の集塵機の活用も粉塵対策に効果的です。シケン株式会社と新東工業株式会社は、粉塵対策に優れた大型集塵機を提供しています。これらの対策と集塵機の活用により、工場内の粉塵問題を解決し、労働者の健康と製品品質を保護することができます。