スクラバー(湿式集塵機)の特長とは?おすすめ湿式集塵機メーカー2選をご紹介
公開:2023.04.24 更新:2024.08.30
スクラバーは洗浄液や水を使って粒子や汚染物質を効率的に除去する装置です。産業分野では、乾燥機の排ガスや粉塵、有害ガスを処理し、安全性が高いです。充填式、溜水式、ベンチュリー式、サイクロン式など、さまざまなタイプがあります。例えば、株式会社アコーのウェットスクラバーは高性能で低コスト、省スペース、安全対策が徹底されています。
目次
湿式集塵機が脱臭やガス吸収に優れている理由は?
スクラバーは、洗浄液や水を使って粉塵やガスを効率的に除去する装置です。粉塵が含まれたガスを洗浄液や水と接触させることで、粒子や汚染物質を取り除きます。スクラバーにはいくつかの方式があり、それぞれ異なる方法で処理を行います。
湿式集塵機は、乾式集塵機に比べて高い集塵効率を持ち、脱臭やガス吸収にも優れています。また、洗浄液や水を使うため、火災のリスクが低いという利点もあります。
スクラバーはどのような産業で使用されているのか?
スクラバーはさまざまな産業で広く使われています。例えば、乾燥機の排ガスから粉塵を効率よく集めたり、グラインダーや研磨作業で発生する粉塵を安全に処理します。また、有害ガスを吸収して中和したり、廃棄物処理場で発生する悪臭ガスも取り除きます。
この装置は、金属加工や製鉄、化学薬品、食品、香料、魚粉加工、医薬品、肥料、廃棄物処理など、多くの分野で活用されています。
さまざまなスクラバーの種類と機能
充填式スクラバーは、中空のタワーで排ガスの粒子や液滴を捕集し、クリーンなガスを排出します。溜水式は液体で汚れを除去し、ベンチュリー式は高速ガスで捕集し、サイクロン式は遠心力で粉塵を分離します。
充填式スクラバー
充填式スクラバーは、中空のタワー内に詰め込まれた充填物を通して、排ガスの微細な粒子や液滴を集めます。排ガスはタワー内で充填物と水に接触し、粒子や液滴は液体に溶けたり吸着されたりします。その後、処理されたガスがタワーの上部から排出されます。
充填式スクラバーの効率や性能は、使用する充填物によって異なります。複層の充填剤を使うことで、ガスと液体の接触面積が広がり、吸収効率が高まります。しかし、充填物が目詰まりしやすく、風量が低下するため、定期的な交換とメンテナンスが必要で、そのコストがかかることがあります。
溜水式スクラバー
筒形のスクラバーは、入口と出口があり、本体の内部に液体をためるタンクがあります。排ガスは入口から入ってきて、タンク内の液体に吸収されます。液体に吸収された後、クリーンなガスが出口から排出されます。不純物や汚れは液体に溶け込み、タンク内にたまって濁った液体(溜水)として取り除かれます。
ベンチュリー式スクラバー
入口部分にベンチュリー管が設置されており、排ガスが高速で通過することによって気流が発生します。その気流に液体が噴射されることで、排ガスの中の微小な粒子や液滴が捕集される仕組みです。一般的に効率的な微粒子捕集を行うことができ、小型化された設備でも高い性能を発揮します。
サイクロン式スクラバー
遠心力で含塵ガスに含まれる粉塵を捕集する仕組みの集塵機です。円筒形の本体に入口と出口を備え、入口から流入したガスが高速回転して円周方向に沿って流れます。このとき遠心力の影響で、ガス中の微小な粒子や液滴が本体の壁面に衝突・分離・捕集されます。充填材や多孔板の設置が必要なく目詰まりの心配がありません。
安全性と効率性を兼ね備えたウェットスクラバー
現在、さまざまなメーカーからスクラバーが販売されています。今回は、数あるスクラバーの中でも特におすすめのものを2つご紹介します。
株式会社アコー
株式会社アコーでは、高性能で低コスト、省スペースで安全な湿式集塵機「ウェットスクラバー」を提供しています。この集塵機はシンプルな構造で高い集塵効率を持ち、運用コストも抑えられます。また、メンテナンスも簡単で、コストを大幅に削減できます。これにより、企業は集塵効率を向上させ、回収率や利益率を改善することができます。
さらに、アコーのウェットスクラバーは、工場のスペースや用途に合わせてカスタマイズ可能です。サイズやタイプ(据え置き型や可動式型など)を選べるので、さまざまなニーズに対応できます。すべての製品は爆発や火災に対する安全対策が施されており、火の粉を含むガスでも安心して使用できます。
三輿商事株式会社
三輿商事株式会社では、シンプルな構造で低圧損のスクラバーを販売しています。このスクラバーは圧力損失が1.3kPaで、水面レベルを上げることでさらに性能が向上します。ポンプが不要なため、従来の吸収塔よりもメンテナンスコストが大幅に削減できるのが特長です。
ラインナップには「シングルスクラバー(WS)」と「ダブルスクラバー(DWS)」の2種類があります。シングルスクラバーは標準仕様で、ダブルスクラバーはスクラビング部が2段になっており、高性能です。顧客のニーズや設置スペースに合わせて、最適な機種を提案しています。
スクラバーは、洗浄液や水を使い、粒子や汚染物質を効率的に除去する装置です。湿式集塵機としては、乾式より高い集塵効率を持ち、脱臭やガス吸収にも適しており、火災のリスクが少ないのも特徴です。
産業分野では、乾燥機の排ガスや高温の排ガスダスト、発火・爆発性の粉塵、有害ガスの吸収、中和、廃棄物処理場の悪臭除去に広く活用されています。金属加工工場、製鉄工場、化学薬品工場などで広く導入されています。
スクラバーにはいくつかの種類があります。充填式スクラバーは中空のタワー内で粒子を捕集し、クリーンなガスを排出します。溜水式スクラバーは液体で汚れを除去し、ベンチュリー式スクラバーは高速ガスで粒子を捕集し、サイクロン式スクラバーは遠心力で粉塵を分離します。
例えば、株式会社アコーのウェットスクラバーは、高性能、低コスト、省スペース、高い安全性を実現しています。シンプルな構造でメンテナンスも容易であり、顧客の要望に応じて個別設計が可能です。火災対策も徹底されており、火の粉を含むガスでも安全に使用できます。
また、三輿商事株式会社のスクラバーは、低圧損でシンプルな構造を特徴としており、メンテナンスコストが低減されています。シングルスクラバーとダブルスクラバーの2種類があり、ニーズに合わせた提案が可能です。