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遠心力集塵・サイクロンの原理とサイクロン式集塵機の用途

2023/11/30

サイクロン式集塵機とは、含塵ガスによる旋回流で集塵する装置です。重力集塵よりも大きな遠心力で粒子を分離するため、3~10μmの粒子まで捕集することができます。シンプルな構造でメンテナンスも容易なため、粉じんの多い環境や高温度環境でよく使用される。

遠心力集塵とは?サイクロンの原理について

大型の集塵機の集塵方法は、バグフィルター式、電気集塵式など複数あります。その中でも、遠心式集塵機の集塵方法について原理や構造を紹介します。

◇遠心力集塵とは

遠心力集塵は、遠心力により粒子が沈む速度を利用した集塵方式のことです。またこの技術を使い、粒子が塵を含んだガスを旋回運動し、粒子に遠心力を作用させて分離する代表的な装置のことをサイクロンと呼びます。

重力集塵よりも大きい加速度(数百~数千倍)を粒子に与えることが可能であるため、分離限界粒子径は一般的に3~10μm程度です。

しかし、工場で生じる粉じんにはこれより小さい粒子も多く含まれるため、サイクロンは大きめの粒子を捕集する前処理装置として使われ、小さい粒子は後段の別の装置で除去されることが多いです。

◇サイクロン式集塵機の原理

サイクロン式集塵機は、含塵ガスを円筒内で旋回させ、その遠心力でダストを外壁側へ追い出し、サイクロン側壁に沿って落下させます。

粒子に作用する遠心力が重力の500~2000倍に達するため、重力では沈まない約5μmの粒子まで捕集することが可能です。

装置の上部に入口があり、そこから含塵ガスが流入します。このガスは筒状になっている装置内を旋回しながら下降し、渦芯と呼ばれる中心部に到達します。ガス自体は、渦芯を旋回しながら上昇し、上部から排出されます。

一方、除去対象の塵は遠心力により壁面に衝突するか、渦芯で上昇する過程で分離されます。この外側の下降する旋回流と内側の上昇する旋回流がサイクロン式集塵機の特徴です。

サイクロン式集塵機は、そのシンプルな構造にもかかわらず優れた性能を有し、特に粉じんの多い環境や高温度環境において有効です。

サイクロン式集塵機のメリット・デメリット

サイクロン式集塵機を採用するには、メリットとデメリットを把握しておく必要があります。サイクロン式集塵機のメリットとデメリット、使用用途をご紹介します。

◇サイクロン式集塵機のメリット

サイクロン式は、遠心力集塵という集塵形式を採用する集塵機です。含塵ガスによる旋回流で集塵するというシンプルな仕組みを採用しています。そのため、他の集塵方式に比べてメンテナンスがしやすいという特徴があります。

また、高温に強い素材で製造されるため、多様な製造現場のニーズに対応可能です。

さらに、処理ガス量に対して必要なスペースが小さいため、設置に便利です。製作費が安く、可動部分がないため、保守や点検も容易です。

特に粉じん量が多い環境では、効果的にそれらを除去できます。

◇サイクロン式集塵機のデメリット

サイクロン式集塵機は微小粒子の除去には向いていないため、公害の原因となるような小さな粉じんを取り除くことを目的とする場合には適していません。

また、構造がシンプルであるがゆえに、理論的な解析が難しく、対象粉じんに適した設計をするのも難しいです。

さらに吸引式の場合、わずかな空気漏れでも集塵率を悪化させる可能性があるのも問題点です。

◇サイクロン式集塵機の用途

サイクロン式集塵機は、他の集塵装置と組み合わせ、前処理装置として使用されることが多いです。また製造現場では、有害物質の除去だけではなく、粉体の回収目的で使われることもあります。

さまざまな用途で使えるため、産業用の集塵装置として人気です。

集塵効率の高いサイクロン式大型集塵機

遠心力集塵で空気中の粉じんを捕集するサイクロン式集塵機ですが、集塵効率が高いほど、後段のフィルターへの影響を減らすことが可能です。集塵効率の高いサイクロン式大型集塵機をご紹介します。

◇株式会社アコー「マルチサイクロン」

株式会社アコーのマルチサイクロンは、高集塵効率を持っており、小型サイクロンを組み込むことで12μmの粒子を100%捕集します。

小さなスペースで大風量の集塵が可能で、バグフィルター前段に置いて火災対策にも使用できます。自動クリーニング機能を内蔵しているため、メンテナンスの手間を抑えることが可能です。

化学製品、食品、金属粉など多岐にわたる用途で使用され、2022年10月時点で852件の納入実績があります。

◇デュコル「サイクロン」

株式会社デュコルのサイクロンは、簡単な構造でありながら、用途によっては非常に効果的な集塵機です。

小さなスペースでの設置が可能で、高温度の処理ガスや高濃度の粉じん処理にも使用できます。

株式会社デュコルは、集塵設備のイニシャルコストとランニングコストの両方を抑えるために、風量に合わせて最適な集塵設備を提案しています。

多種多様な企業へ納品した実績とそれらを実現する確かな技術力を兼ね備えています。

◇エステーリンク「高効率サイクロン」

株式会社エステーリンクが提供する高効率サイクロンは、より細かい粒子まで集塵できる性能を持っています。

標準のサイクロン集塵機では細かい粉じんの捕集が困難で、15μmの粉じんで50%程度、5μm以下の粉じんでは10%にも満たない捕集率となっています。

一方、エステーリンクの高効率サイクロンは、5μmの粒子で99%以上、1μmで75%以上と高い捕集効率が特徴です。

導入に際して、バグフィルター前のサイクロンとして使用することで、フィルターの寿命が延長でき、バグフィルターを使用できない条件でも、微細な粉じんを捕集できます。


サイクロン式集塵機は、遠心力を利用して粒子を集塵する方法で、粒子を含んだガスを旋回運動させて遠心力によって分離する装置です。この方式は、高い加速度を粒子に与え、一般的に3〜10μm程度の大きな粒子を効果的に捕集します。しかし、小さな粒子には向いていないため、微小粒子の除去には適していません。

サイクロン式集塵機のメリットは、シンプルな構造でメンテナンスが容易で、高温にも耐えることができ、粉じん量が多い環境で効果的です。一方、デメリットは微小粒子の除去に不向きで、設計が難しいことや吸引式の場合に空気漏れが問題になることです。

いくつかのメーカーが高効率のサイクロン式集塵機を提供しており、それぞれ特徴があります。アコーの「マルチサイクロン」は高い集塵効率を持ち、小型サイクロンを組み込むことで微細な粒子も捕集します。デュコルの「サイクロン」は用途に応じて効果的で、コストを抑えつつ最適な集塵設備を提案します。エステーリンクの「高効率サイクロン」は、微細な粉じんまで高い捕集効率を誇ります。

サイクロン式集塵機は、多岐にわたる用途で産業用の集塵装置として活用されており、集塵効率の高いモデルを選ぶことで後段のフィルターへの影響を減少させることができます。

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