バグフィルター集塵機の仕組みとは?逆流による払落し機能とメーカー
2024/01/18
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バグフィルターは、空気やガス中の微細な粒子や不純物を捕捉し浄化するための装置で、一般的にバッグ状のフィルターバッグ(布袋フィルター)を使用します。このバッグフィルターは特殊な仕組みを持ち、逆流による払落し機能を備えており、さまざまなメーカーによって提供されています。以下では、その仕組みとメーカーについて詳しく説明します。
バグフィルター集塵機とは?仕組みと用途
「バグフィルター集塵機」とは、産業分野における粉塵や微粒子の除去、集塵を行うための特殊な装置です。この集塵機は、粉塵や微細な粒子を効率的に捕集し、清浄な空気を環境に放出する役割を果たします。その仕組みと用途について解説します。
◇バグフィルターとは
バグフィルター(Bag Filter)は、空気やガスの中から微細な粒子や不純物を捉えて、浄化するためのフィルタリング装置です。バグフィルターは一般的に、バッグ状のフィルターバッグ(布袋フィルター)を使用しています。
これらのバッグは通常、特殊なフィルターメディアで覆われており、気体フローが通過する際に粒子が収集されます。バグフィルターは、産業プロセスや環境保護のために粉塵や不純物を取り除く際に広く使用されています。
◇バグフィルター集塵機の用途
バグフィルター集塵機は、さまざまな分野で多くの用途に使用されています。
粉塵集塵
バグフィルター集塵機は、工業プロセスや製造プロセスで発生する粉塵や微粒子を効果的に集め、労働者の健康を保護し、環境への粉塵の放出を防ぎます。
大気浄化
バグフィルター集塵機は都市部や工業地域での大気浄化に使用され、大気中の有害な粒子を除去して空気品質を向上させます。
排ガス処理
産業プロセスから排出されるガス中の有害物質や粒子を捕捉し、環境への有害排出を削減します。これは環境保護に重要な役割を果たします。
製造プロセスの品質制御
バグフィルターは製造プロセス中の不純物や微粒子の混入を防ぎ、製品品質を維持または向上させます。
エネルギー産業
電力プラントや石油精製工場などのエネルギー産業で、バグフィルター集塵機が排ガス浄化と粉塵制御に使用されます。
バグフィルター集塵機は、さまざまな業界で重要な役割を果たし、環境保護と健康への配慮に貢献しています。
バグフィルターの仕組みと逆流による払落し機能
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画像出典先:山本工作所
「バグフィルター」は、粉塵の捕集と長寿命な運転を実現するために、独自の技術を駆使して設計されています。以下で、その仕組みと逆流による払落し機能について詳しく解説します。
◇バグフィルターの仕組み
バグフィルターは、多くの場合、バッグ状のフィルターバッグ(布袋フィルター)を使用しています。これらのバッグは特殊なフィルターメディアで覆われており、気体フローが通過する際に微粒子や粉塵が捕集されます。
汚染されたガスや空気は、バッグフィルター内部に導入されます。バッグフィルター内を通過する際、微粒子や粉塵がバッグの表面に付着します。
バッグのフィルターメディアは、微細な孔を持っており、これらの孔を通過する際に粒子がフィルターに捕捉されます。粒子はバッグの内側に取り込まれ、クリーンな気体が外部に排出されます。
バッグフィルターは時間とともに粒子で汚れます。定期的にクリーニングサイクルが行われ、フィルターを清浄化します。このクリーニングは、逆流による払落し機能を使用して行われます。
◇逆流による払落し機能
逆流による払落し機能は、バグフィルターのクリーニングプロセスの一部です。汚れたバッグフィルターを清浄化するために次のような手順で機能します。
逆流の導入
フィルターユニット内に逆流(バッグ内に逆向きの気体流)が導入されます。これにより、バッグ内の粒子や粉塵がバッグの表面から剥離されます。
粒子の払落し
逆向きの気体流により、バッグの内部に取り込まれていた粒子や粉塵がバッグの外側に排出されます。これにより、バッグが清浄になります。
再利用可能
払落された粒子は、適切な処理プロセスに導かれて、再利用または廃棄されます。バッグフィルターは再び使用できるようになります。
バグフィルター大型集塵機を販売しているメーカー
バグフィルター大型集塵機を販売しているメーカーについて紹介します。
◇株式会社アコー
株式会社アコーは、完全カスタマイズできる集塵機を提供し、環境や特定の目的に合わせたオーダーメイドのソリューションを提供しています。専門技術スタッフは、実績豊富で知識と技術に裏打ちされており、要求や状況に合わせて集塵機を設計し、製造します。
株式会社アコーは、すべての工程を自社で一貫生産しています。これにより、外注コストを排除し、適正価格で最高品質の製品を提供することができます。
同社の集塵装置は、さまざまな用途に適しており、エアショックフィルターはサブミクロン粒子の捕集が可能で、自動ダスト払落し機能により連続安定運転を実現します。また、シンプルな構造で故障がほとんどなく、長寿命を誇ります。さらに、使用条件に応じて異なる形状や材質のろ材を選ぶことができます。
◇山本工作所
山本工作所は、ドラム缶事業、エンジニアリング事業、請負事業など複数の事業を展開しており、エンジニアリング事業はその中でも重要な部門の一つです。
同社の提供するバグフィルター式集塵機は、さまざまな産業分野で粉塵除去の重要な役割を果たします。特にセメント工場、鉄鋼業、鉱業、化学産業、食品産業、ゴミ焼却施設、産業廃棄物処理などの製造プロセスにおいて、粉塵の制御と浄化を実現するために利用されています。これらの工場で生成される微粒子を効果的に捉え、クリーンな空気を環境に排出する役割を果たしています。
山本工作所は、1950年に初めてバグフィルタ1号機を製造・納入し、以来、国内外で幅広い分野に製品を供給しています。同社は高性能でコンパクトなパルス式から、シンプルで信頼性の高い機械式まで、さまざまなモデルを提供し、顧客の異なるニーズに対応しています。
◇アマノ株式会社
アマノ株式会社は、その経営理念に基づき、「人と時間」「人と空気」の領域で新しい価値を生み出し、社会の安心・快適さを追求しています。この使命を背景に、アマノ株式会社が提供するバグフィルター集塵機は以下のような特徴を持っています。
アマノ株式会社のバグフィルター集塵機は、幅広い用途に対応しており、次のような特徴をもっています。
最大の特長は、自由な設計が可能であることです。モジュール構造を採用し、1ボックスあたりのフィルター面積が10㎡と設計されています。これにより、必要なフィルター面積と設置スペースに合わせた自由な設計が可能で、1段1列から3段2列までのバリエーションも提供されています。
さらに、集塵機は高温環境にも対応できるように設計されており、耐熱温度の標準仕様は80℃です。また、フィルター交換時には作業者が集塵機内部に入る必要がなく、外側から安全かつ衛生的に作業ができるように工夫されています。ダウンフロー構造も採用され、粉塵がフィルター表面に再付着しにくくなっています。
「バグフィルター集塵機」とは、産業分野で粉塵や微粒子の除去・集塵を行う装置であり、バッグ状のフィルターバッグを使用して気体中の粒子を捉え、清浄な空気を環境に放出します。
バグフィルターの仕組みでは、バッグ内のフィルターメディアが微粒子を捕捉し、逆流による払落し機能でクリーニングされます。この技術により、粉塵の捕集と長寿命運転が実現されます。
バグフィルター集塵機の用途は多岐にわたり、粉塵集塵、大気浄化、排ガス処理、品質制御、エネルギー産業などで重要な役割を果たします。
また、バグフィルターを製造するメーカーとして、株式会社アコー、山本工作所、アマノ株式会社を紹介しました。それぞれが独自の特徴を持ち、幅広い産業で使用されています。アマノ株式会社は特に自由な設計が可能なバグフィルター集塵機を提供し、高温環境にも対応している点が特徴です。
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