粉塵の人体への健康被害とは?大型集塵機の設置で解決!
2023/11/30
粉塵とは、空気中に浮遊する微細な粒子で、建設現場や工場などでさまざまな健康被害を引き起こします。集塵機はこれら有害な粉塵を取り除くために欠かせません。粉塵の種類や電動工具との接続、タンク容量などを考慮し、適切な集塵機を選ぶことが大切です。
粉塵には有毒な物質も含まれ、じん肺や職業性ぜん息といった深刻な疾患を引き起こす可能性があります。健康被害を最小限に抑えるために、適切な集塵機の設置は作業環境の改善につながります。無機粉塵や有機粉塵にも留意し、安全な作業環境の構築に努めましょう。
粉塵とは?一般的な意味と集塵機における粉塵の意味
粉塵とは、空気中に浮遊する非常に小さな粒子のことです。大気中の粉塵はさまざまな粒の大きさや成分を持ったものが存在します。自然界にもともと存在するものや、工場や建設現場などの産業の場面で生じるものなど、さまざまなところから発生します。
集塵機における粉塵の意味
集塵機によって集められる粉塵は、建設現場や工場などにおいて、作業をする中で発生する粒子です。作業をする現場によって、扱われる素材や工程が異なるため、発生する粉塵の種類も現場によって全く異なります。
作業をする過程で空気中に滞留した粉塵は、口や鼻から吸入され身体に侵入します。体内に侵入することで、様々な健康被害を引き起こします。集塵機における粉塵とは、人体に悪影響をおよぼす粉塵を指すことが多いです。
粉塵の化学組成
粉塵のなかには化学物質が含まれている可能性もあります。マンガンや溶接ヒュームといった有毒性の高い化学物質だけでなく、有毒性が低いものでも長期間にわたって吸い込み、粉塵が肺に堆積することで健康障害の原因になります。
鉱物などの無機物からできている無機粉塵に対して、生物由来の有機物からできている有機粉塵というものもあります。これらもアレルギーを引き起こす原因となるため、向き粉塵と同様に注意が必要です。
粉塵による人体への健康被害とは?
空気中に浮遊する粉塵は、呼吸によって口や鼻から体内に侵入します。粘膜や鼻毛といった粉塵が人体に侵入を防ぐ機能が人体に備わっていますが、粒子が非常に細かい粉塵の侵入を完全に防ぐことは不可能です。
粉塵により引き起こされる疫病
体内に侵入した粉塵は、肺に到達し、蓄積することでさまざまな疾患が起きます。
じん肺
粉塵によって引き起こされる疾病の一つにじん肺があります。じん肺は、長期にわたる粉じんの吸入により引き起こされる疾病で、咳、痰、呼吸困難、息切れや動悸などの症状が現れます。
また、じん肺を発症することで、肺がんや気胸などの合併症を引き起こすリスクが高まります。じん肺は、初期症状がほとんど現れないことが多く、発症に気づきにくいのが特徴です。息切れがひどくなったり、痰の量が増えたりするなどの変化に気づくことが重要です。
じん肺は、アスベストによる代表的な健康被害の一つでもあります。現在ではアスベストは建設現場や工場において使われておりません。しかし、古い建造物にはアスベストが使用されている場合があり、建造物の劣化や破損によりアスベストが飛散する危険性があるため注意が必要です。
職業性ぜんそく
職業性ぜん息も粉塵が引き起こす健康被害の一つです。特定の職場や作業中にのみぜん息の症状があらわることが特徴です。職業性ぜん息は特定の物質にさらされることで起こります。
原因となる物質には、煙や塩素などの刺激物質とそば粉やキノコの胞子といったアレルギー反応を引き起こす感作物質があります。原因物質を長期間体内に取り込み続けると、症状が重くなり、呼吸機能が低下します。
職業性ぜん息と診断されたら、原因物質を完全に排除しなければなりません。職場の責任者と相談して対策をしていくことが必要です。
健康被害を減らすために大型集塵機設置しよう!選定時のポイント
建設現場や工場などに大型集塵機を設置することで、粉塵による健康被害を軽減し、作業場の衛生環境を良好に保てます。しかし、集塵機にはさまざまな種類があり、適切なものを選択するには重要なポイントが3点あります。
粉塵の種類
粉塵の種類を考慮することが重要です。水分を含んだ木くずなどを吸引する場合は乾湿両用の集塵機が適しています。一方で、石膏ボードやコンクリートなどの乾燥した粉塵のみを吸引する場合は乾式専用の機種が適しています。
乾湿両用と乾式専用の集塵機では、フィルターの種類と構造が異なります。
乾湿両用のフィルターは比較的粗く、乾式専用はより細かくなっており、乾湿両用の集塵機で細かい粉塵を吸うと故障の原因になるため注意が必要です。
集塵する粉塵の種類に応じた集塵機を使用することで機械のトラブルを防ぎ長い期間集塵機を使えます。
電動工具との接続
電動工具との接続が可能かどうかを考慮することが重要です。電動工具と同期して動作する集塵機は連動付の集塵機と呼ばれています。連動付きの集塵機は、電動工具の使用開始と同時に集塵機が稼働し、作業が終わると同時に集塵機が自動で停止します。
作業と同時に集塵が可能なので、効率的かつ便利に作業を行うことが可能です。
電動工具との接続が必要ない場合は、電動工具と連動しないモデルが適切です。機能が少ない分、全体のコストを抑えられます。
容量
タンクの容量も重要な選択基準です。タンク容量が大きければ、一度に多くの粉塵が吸引できます。作業を長時間にわたって続けることが可能であり、作業の効率化につながります。
ただし、大容量モデルは重量も増加し、操作が困難になる可能性があります。
発生する粉塵の量や、作業の用途に応じて適切なタンク容量の集塵機を選択することで、効率よく作業を進められます。
乾湿両用の集塵機は、集塵容量と吸水量が異なることもあるため、両方の値を考慮し、注意して選ぶ必要があります。
粉塵は、非常に小さな粒子が空気中に浮遊するもので、自然界や産業現場でさまざまな種類が存在します。特に工場や建設現場では、作業中にさまざまな粉塵が発生します。
粉塵は体内に侵入し、健康被害を引き起こす可能性があります。粉じん肺やぜん息などの疾患がその例です。大型集塵機を設置することで、粉塵による健康被害を減少させることができます。
集塵機を選ぶ際には、粉塵の種類、電動工具との接続、タンク容量などを考慮する必要があります。 適切な集塵機を選ぶことで、作業環境を改善し、健康被害を防ぐことができます。まずは作業環境の問題点、集塵機の特徴を把握することが大切でしょう。