バグフィルター集塵機の仕組みとは?逆流による払落し機能とメーカー
公開:2024.01.18 更新:2024.08.29
バグフィルターは、産業プロセスや環境保護において微細な粒子を除去し、粉塵制御や大気浄化に貢献する装置で、複数の企業が効果的な集塵機を提供しています。
目次
産業と環境保護におけるバグフィルターの重要な役割
バグフィルターは空気やガスから微細な粒子を取り除く装置で、布製のバッグを使用して効果的に集塵します。産業プロセスや環境保護に広く使われ、粉塵除去や大気浄化、製品品質の維持に役立ちます。また、エネルギー産業では排ガス浄化にも利用されています。
◇バグフィルターとは
バグフィルターは、空気やガスから微細な粒子や不純物を取り除くフィルタリング装置です。主に布製のバッグ(フィルターバッグ)を使用し、特殊なフィルターメディアで覆われたバッグを通すことで、粒子を効果的に集めます。
この装置は、産業プロセスや環境保護のために広く利用されており、粉塵や不純物を取り除くのに役立ちます。
◇バグフィルター集塵機の用途
バグフィルター集塵機は、工業や製造プロセスで発生する粉塵や微粒子を効果的に捕捉し、労働者の健康を守り、環境への粉塵放出を防ぎます。都市部や工業地域での大気浄化にも利用され、有害な粒子を除去して空気品質を向上させます。
また、産業プロセスから排出されるガス中の有害物質や粒子を捕捉し、環境保護に寄与します。製造プロセスでは不純物や微粒子の混入を防ぎ、製品の品質を維持または向上させる役割も果たしています。
さらに、電力プラントや石油精製工場などのエネルギー産業では、排ガス浄化と粉塵制御に使用され、さまざまな業界で環境保護と健康への配慮に貢献しています。
バグフィルターの仕組みと逆流による払落し機能
画像出典先:山本工作所
「バグフィルター」は、粉塵の捕集と長寿命な運転を実現するために、独自の技術を駆使して設計されています。以下で、その仕組みと逆流による払落し機能について詳しく解説します。
◇バグフィルターの仕組み
バグフィルターは通常、バッグ状のフィルターバッグ(布袋フィルター)を使用します。これらのバッグは特殊なフィルターメディアで覆われており、気体が通過する際に微粒子や粉塵を捕集します。
汚染されたガスや空気はバッグフィルター内部に導入され、バッグを通過する過程で微粒子や粉塵がフィルターの表面に付着します。フィルターメディアには微細な孔があり、これらの孔を通過する際に粒子が捕捉されます。結果的に、クリーンな気体が外部に排出されます。
バグフィルターは使用するにつれて汚れが溜まりますが、定期的にクリーニングサイクルが行われ、フィルターが清浄化されます。クリーニングは逆流による払落し機能を使って行われます。
◇逆流による払落し機能
逆流による払落し機能は、バグフィルターのクリーニングプロセスの一部です。
まず、フィルターユニット内に逆流、つまりバッグ内に逆向きの気体流が導入され、これによってバッグ表面に付着した粒子や粉塵が剥離されます。その後、逆向きの気体流によって剥離された粒子や粉塵がバッグの外側に排出され、バッグが清浄化されます。
排出された粒子は適切に処理され、再利用または廃棄されます。これにより、バッグフィルターは再び使用可能な状態になります。
バグフィルター大型集塵機を販売しているメーカー
株式会社アコーは、カスタマイズ可能な集塵機を提供し、自社一貫生産で高品質と適正価格を実現しています。山本工作所は、多業種に対応するバグフィルター集塵機を展開しています。アマノ株式会社は、モジュール構造の自由設計と高温対応集塵機を提供しています。
◇株式会社アコー
株式会社アコーは、完全カスタマイズできる集塵機を提供し、環境や特定の目的に合わせたオーダーメイドのソリューションを提供しています。専門技術スタッフは、実績豊富で知識と技術に裏打ちされており、要求や状況に合わせて集塵機を設計し、製造します。
株式会社アコーは、すべての工程を自社で一貫生産しています。これにより、外注コストを排除し、適正価格で最高品質の製品を提供することができます。
同社の集塵装置は、さまざまな用途に適しており、エアショックフィルターはサブミクロン粒子の捕集が可能で、自動ダスト払落し機能により連続安定運転を実現します。また、シンプルな構造で故障がほとんどなく、長寿命を誇ります。さらに、使用条件に応じて異なる形状や材質のろ材を選ぶことができます。
◇山本工作所
山本工作所は、ドラム缶事業、エンジニアリング事業、請負事業など複数の事業を展開しており、エンジニアリング事業はその中でも重要な部門の一つです。
同社の提供するバグフィルター式集塵機は、さまざまな産業分野で粉塵除去の重要な役割を果たします。特にセメント工場、鉄鋼業、鉱業、化学産業、食品産業、ゴミ焼却施設、産業廃棄物処理などの製造プロセスにおいて、粉塵の制御と浄化を実現するために利用されています。これらの工場で生成される微粒子を効果的に捉え、クリーンな空気を環境に排出する役割を果たしています。
山本工作所は、1950年に初めてバグフィルタ1号機を製造・納入し、以来、国内外で幅広い分野に製品を供給しています。同社は高性能でコンパクトなパルス式から、シンプルで信頼性の高い機械式まで、さまざまなモデルを提供し、顧客の異なるニーズに対応しています。
◇アマノ株式会社
アマノ株式会社は、その経営理念に基づき、「人と時間」「人と空気」の領域で新しい価値を生み出し、社会の安心・快適さを追求しています。この使命を背景に、アマノ株式会社が提供するバグフィルター集塵機は以下のような特徴を持っています。
アマノ株式会社のバグフィルター集塵機は、幅広い用途に対応しており、次のような特徴をもっています。
最大の特長は、自由な設計が可能であることです。モジュール構造を採用し、1ボックスあたりのフィルター面積が10㎡と設計されています。これにより、必要なフィルター面積と設置スペースに合わせた自由な設計が可能で、1段1列から3段2列までのバリエーションも提供されています。
さらに、集塵機は高温環境にも対応できるように設計されており、耐熱温度の標準仕様は80℃です。また、フィルター交換時には作業者が集塵機内部に入る必要がなく、外側から安全かつ衛生的に作業ができるように工夫されています。ダウンフロー構造も採用され、粉塵がフィルター表面に再付着しにくくなっています。
バグフィルターは、空気やガスから微細な粒子を取り除く装置で、産業プロセスや環境保護において重要な役割を果たしています。布製のバッグを用いることで、粉塵除去や大気浄化、製品品質の維持に貢献し、エネルギー産業でも排ガス浄化に利用されています。
バグフィルターは工業プロセスでの粉塵捕集や労働者の健康保護に役立ち、都市部の大気浄化にも活用されています。
また、逆流による払落し機能により、フィルターの効果を持続させます。これらのフィルターは、多業種に対応する製品が提供され、環境保護と産業効率の向上に寄与しています。