パルスジェット式の仕組みとは？集塵機のおすすめメーカーを紹介 | 【大型集塵機完全ガイド】おすすめ集塵機メーカー2選

パルスジェット式の仕組みとは？集塵機のおすすめメーカーを紹介

2023/12/25

パルスジェット式の仕組みは、燃焼プロセスで空気を加速し、推進力を生み出す技術です。この技術を利用した集塵機は、粉塵や微粒子の収集に効果的で、自動的なクリーニング機能を持つため、長期的な運用に向いています。逆洗・シェーキング併用方式やパルスジェット洗浄方式を組み合わせることで、効率的な粉塵除去が実現します。パルスジェットは、集塵機の長寿命と維持に不可欠です。

そもそもパルスジェット式とは？仕組みを解説

画像出典：フォトAC

パルスジェット式とは、粉塵や微粒子などの収集を行う集塵機で使用されている技術のことを指します。パルスジェット式は、フィルターの表面に付着した粉塵や微粒子などを自動で除去できるため、集塵機としての能力を長期的に維持できる点が大きな魅力のひとつであると言えるでしょう。

こちらでは、パルスジェット式および集塵機の基本的な仕組みについて、詳しくご紹介いたします。

◇パルスジェットとは？

パルスジェットとは、燃焼プロセスを使用して空気を加速し、推進力や空気圧力を生成するエンジンおよびデバイスのことを指します。パルスジェットは燃料消費量、振動、騒音などが大きいため、人を乗せる航空機などには適していませんが、無人のミサイルや標的機などの推進装置には適していると言えるでしょう。実際、パルスジェットエンジンを使用したものが第2次世界大戦時に使用されていたと言われています。

◇パルスジェットの技術を活かす集塵機

集塵機の中には、先にご紹介いたしました、パルスジェットの技術を活用したものが存在しています。その技術はパルスジェット式（逆圧噴流）と呼ばれ、さまざまな環境で広く使用されています。

なお、パルスジェットの技術が採用された集塵機の特徴として、自動的にフィルターをクリーニングする能力が備わっている点が挙げられます。定期的にフィルター上に付着した粉塵や微粒子などを効果的に取り除くことにより、集塵機としての能力が維持され、長期的な活躍が期待できるでしょう。

◇集塵機の基本的な構造

集塵機はフィルター部、払い落とし部、ハウジング部、タイマ部で構成されています。吸引された空気中の粉塵や微粒子などは、フィルター部に取り込まれ、収集や分離が行われます。そして、フィルターを通過した空気、つまり、粉塵や微粒子などが取り除かれたクリーンな空気のみ再び環境に放出されるのです。

パルスジェット式採用のバグフィルター集塵機

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パルスジェット式を採用したバグフィルター集塵機には、さまざまな種類のものがあります。例えば、集塵機としてはポピュラーなバグフィルター式のものなどが挙げられるでしょう。

こちらでは、大型集塵機の導入をご検討中の方に向けて、パルスジェット式を採用したバグフィルター集塵機について、詳しくご紹介いたします。

◇集塵機としてはポピュラーなバグフィルター式

バグフィルター式とは、産業設備として、広く利用されている集塵機のことを指します。バグフィルター式は、汎用性が高く、さまざまな環境下での使用が可能です。また、セメント、鉄鋼、鉱業、化学、食品、ゴミ焼却施設、産業廃棄物処理などといったさまざまな現場で利用できる点もまた大きな魅力のひとつであると言えるでしょう。

バグフィルター式についてはこちらの記事で紹介していますので、ぜひ読んでみてください。

汎用性の高い大型集塵機バグフィルターの原理を解説

◇逆洗・シェーキング併用方式

逆洗・シェーキング併用方式とは、集塵機などにおいて、粉塵や微粒子などの除去に使用される技術のことを指します。逆洗は凍結によるトラブルを受けないとされているため、寒冷地などのさまざまな環境下での対応が可能であり、騒音がない点などが魅力として挙げられます。

また、シェーキングは物理的にろ布に振動を与えられるため、これにより、フィルターの表面に付着した粉塵や微粒子などをきれいに取り除くことが可能です。なお、逆洗・シェーキング併用方式は、逆洗とシェーキングの2つの方式を併用することにより、短時間での効率的な払い落としを可能としています。

◇パルスジェット洗浄方式

パルスジェット洗浄方式とは、集塵機などで使用される粉塵や微粒子などの除去技術のことを指します。パルスジェット洗浄方式は、フィルターの払い落としが自動的かつ瞬時に行える点、長期的な活躍が期待できる点などが大きな魅力であると言えるでしょう。

画像出典先：株式会社辰巳エヤーエンジニアリング

パルスジェット式集塵機のメリット・デメリット

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パルスジェット式集塵機の仕組みや原理を理解できたものの、そもそもパルスジェット式集塵機を採用することで、どのようなメリットやデメリットがあるのか疑問に思っている方もいるでしょう。

ここでは、パルスジェット式集塵機を採用するメリットとデメリットについて、詳しく解説します。

パルスジェット式集塵機のメリット

パルスジェット式集塵機を採用するメリットは、主に以下の通りです。

• 集塵効率を維持しやすい
• フィルターの清掃、メンテナンスが手軽

ここでは、それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

集塵効率を維持しやすい

パルスジェット式集塵機は、エアー圧をかけてフィルターを綺麗にする方式です。手動でフィルター清掃をおこなう手間を省けるといったメリットだけでなく、集塵効率を維持しやすいといった特徴があります。

自動的にフィルターを清掃する機能が備わっていることから、フィルターに付着した粉塵や微粒子などを取り除くことができ、集塵機本来の性能を発揮できるのが魅力といえるでしょう。

フィルターの清掃、メンテナンスが手軽

パルスジェット式集塵機のフィルターは手動ではなく、自動でおこなわれます。そのため、作業者は他の業務に集中でき、結果的に生産性が向上するといったメリットがあります。

もちろん、フィルター交換については手動でおこなわなければなりませんが、構造自体がシンプルな設計となっているので、古いものを取り外して新しいものを取り付けるだけで交換作業が終わります。

パルスジェット式集塵機のデメリット

パルスジェット式集塵機の導入を検討するにあたり、メリットだけでなく、デメリットについても理解しておいたほうがいいでしょう。

パルスジェット式集塵機を導入するデメリットとして挙げられるのはイニシャルコストです。パルスジェット式集塵機を設置するには、どうしてもイニシャルコストがかかってしまいます。とくに、高機能な集塵機については製品自体が高価なので、予算を超えてしまうケースも少なくないでしょう。

とはいえ、パルスジェット式集塵機に限ったことではなく、他の集塵機についてもそれなりのコストはかかってくるので、製品の特徴やメリットを考慮したうえで導入を検討することが大切です。

パルスジェットが必要な理由とは？

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集塵機において、パルスジェットが必要とされている理由はさまざまです。例えば、粉塵や微粒子などの効率的な収集およびフィルターのクリーニングの実現などが挙げられるでしょう。

こちらでは、パルスジェットの必要性やパルスジェットの効果について、詳しくご紹介いたします。

◇パルスジェットの必要性

パルスジェットを採用した集塵機は、フィルターの表面に付着した粉塵や微粒子などを自動で除去できます。これにより、集塵機としての能力を長期的に維持できるだけではなくフィルターの表面に付着した粉塵や微粒子などを手動で取り除く手間を削減できるでしょう。

粉塵や微粒子などがフィルターに詰まってしまうと、フィルターの通気性が低下し、効率が悪化してしまいます。しかし、パルスジェット方式の場合、定期的に自動でクリーニングを行うため、これにより、フィルターの寿命を延ばし、長期的に能力を維持できるだけではなくメンテナンス費用の削減にも大いに役立つでしょう。

◇パルスジェットの効果

パルスジェット方式の効果として、粉塵や微粒子などに対して、高い収集効率を期待できる点などが挙げられます。また、定期的に自動でクリーニングが行われることにより、高い収集効率および収集能力の維持が可能です。

これに加え、パルスジェット方式は、目的や用途に合わせて、フィルター材料や設定を調整できるため、さまざまな分野のさまざまな粉塵や微粒子などに対応できます。

いつがベスト？パルスジェット式集塵機のフィルター交換のタイミング

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パルスジェット式集塵機は自動でフィルター清掃してくれるものの、永久的にフィルターを使用できるわけではなく、定期的に交換が必要です。万一、フィルターを交換しなければ、吸引力が低下してしまって、正常に集塵できなくなってしまいます。

正常に集塵できなければ、粉塵が製品に飛散してしまったり、工場内に滞留してしまったりして、生産効率が低下する可能性があります。

とはいえ、具体的にどのタイミングでパルスジェット式集塵機のフィルターを交換すればいいかわからない方もいるでしょう。

フィルターを清掃しているにもかかわらず、吸引力が戻らなくなったタイミングがフィルター交換の目安となります。具体的には、フィルターの差圧が1,000Pa～2,000Paになったタイミングで交換するといいでしょう。

おすすめメーカー3選

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パルスジェット式集塵機の特徴やメリットを理解できたものの、どの集塵機を選べばいいかわからない方も多いでしょう。

ここでは、パルスジェット式集塵機を扱うおすすめメーカーを3社紹介します。

株式会社アコー

株式会社アコーは千葉県浦安市に本社をかまえる工業製品メーカーです。株式会社アコーでは、オーダーメイドの集塵機を扱っており、予算や対策、設置スペースや改善箇所数などに応じて、ぴったりの集塵機を提案してくれます。

千葉県、静岡県、大阪府の3箇所に営業拠点があり、入念なヒアリングのもと最適な集塵機を設計してくれます。また、実際に集塵機を製造するときは、静岡県にある自社工場で鉄板1枚から制作するのが特徴です。

もちろん、出荷前には厳しい出荷前検査をおこない、合格した製品のみが出荷されるので、安心してパルスジェット式集塵機を導入できるでしょう。

オーダーメイドに対応しているので、「もともと取引している集塵機メーカーが取扱を中止した」「ランニングコストを抑えたい」「急ぎでパルスジェット式集塵機が必要」などの悩みや要望にも応えてくれます。

気になった方はぜひHPを御覧ください。

アマノ株式会社

神奈川県横浜市に本社をかまえるアマノ株式会社は、環境事業やパーキング事業など、さまざまな事業を展開しています。中でも、環境事業ではISO14000sなどに基づいた優れたレベルのシステムを提供しているのが特徴です。

集塵機の国内シェア1位の企業であることから、さまざまな知識とノウハウを背景に事業展開しています。

なお、集塵機については、小型集塵機やサイクロン内蔵集塵機に加え、大型集塵機や爆発圧力放散型集塵機、溶接用集塵機など、多様な集塵機をラインナップしているのが特徴です。

パルスジェット式集塵機の中でも、中圧や高圧など、さまざまな種類があり、使用環境や設置場所、用途などにあわせてぴったりの製品を選べるのがアマノ株式会社の特徴といえるでしょう。

淀川電機製作所

淀川電機製作所は、大阪府豊中市に本社をかまえる電動工具や集塵機などを扱うメーカーです。「カートリッジフィルター式集塵機」「溶接ヒューム用集塵機」「パルスジェット式集塵機」などを扱っており、幅広い選択肢の中から自社にあった集塵機を選べるのが特徴です。

淀川電機製作所のパルスジェット式集塵機は、「微差圧コントロールシステム」「タイマーコントロールシステム」といった2種類の除塵システムを採用しています。

自社開発の制御盤を採用した専用モニターで、稼働状況などを常時モニタリングできます。また、タイマーコントロールシステムでは、作業内容や粉塵量に応じて、除塵のタイミングを半自動で設定できるのが特徴です。

なお、淀川電機製作所のパルスジェット式集塵機は、工具不要でメンテナンスすることが可能です。フィルター交換もスムーズにおこなえることから、メンテナンス性に優れているのも特徴のひとつといえるでしょう。

パルスジェット式とは、粉塵や微粒子などの収集を行う集塵機で使用されている技術のことです。フィルターの表面に付着した粉塵などを自動で除去できるので、長期的に集塵機の能力を維持できるのが特徴です。

また、日本国内にはパルスジェット式集塵機を扱うメーカーが複数あり、今回はとくにおすすめの3社を紹介しました。それぞれの特徴を把握したうえで、導入を検討してみてはいかがでしょうか。