IPF Japan 2023 国際プラスチックフェアでも注目を浴びた大型集塵機とは
公開:2024.01.17 更新:2024.01.17
IPF Japan 2023国際的なプラスチックフェアでは、プラスチック関連製品や技術の一堂に会する場であり、3万人以上の来場者が訪れました。集塵機メーカーからは、アコーとムラコシが出展し、展示会で高い注目を浴びました。
目次
世界をリードする製品が集結!IPF Japan 2023 国際プラスチックフェア
2023年に開催されたIPF Japan(国際プラスチックフェア)は、世界をリードする製品が集結し、最新のプラスチック技術と製品を紹介するイベントとして注目されています。
◇IPF Japan 2023 国際プラスチックフェアとは
IPF Japan 2023は、国際プラスチックフェア(International Plastic Fair)の日本での展示会です。このイベントは、プラスチック製品およびプラスチック関連の技術、機器、製品の展示を行う国際的な見本市です。
国際プラスチックフェア(IPF)
IPFは、プラスチック産業に焦点を当てた主要な展示会の一つであり、最新のプラスチック技術や製品を紹介する場です。IPF Japan 2023は、千葉県の幕張で開催され、期間中3万人以上の来場がありました。
プラスチック関連の製品と技術
IPF Japanでは、プラスチックの製造、成形、加工、リサイクルなど、プラスチック産業に関連する幅広い製品と技術が紹介されます。これには樹脂材料、成形機械、加工装置、プラスチック製品、環境対策技術などが含まれます。
ビジネスとネットワーキングの機会
PF Japanは、業界のプロフェッショナルやビジネスリーダーにとって、新しいビジネス機会を見つけたり、業界内でのネットワーキングを行ったりするための場でもあります。出展者と来場者が交流し、ビジネス関係を築く機会が提供されます。
◇集塵機メーカーからも2社が出展
IPF Japan 2023 国際プラスチックフェアでは、集塵機分野からも注目すべき展示があります。国際プラスチックフェアに出展を果たした集塵機メーカー2社について以下でご紹介します。
アコー
アコーは、千葉、静岡、大阪の3つの拠点で営業を展開し、実績豊かな営業技術スタッフがお客様からの相談を受け付けます。お客様の要望を詳細に確認し、状況を把握してから、創造的なアイデアを取り入れた機器の設計に取り組みます。
アコーは、空気を活用する独自の技術を駆使して、集塵、ガス吸収、脱臭、異物分離、粉粒体混合の分野で多数のプロジェクトに成功してきました。同社の製品はユニークでシンプルであり、コスト削減、メンテナンスの簡便さ、軽量・コンパクトさ、長寿命化を実現しています。アコーは、環境への配慮を重視し、地球環境保全に貢献し、お客様の期待に応えるために努力し続けています。
ムラコシ
ムラコシは、昭和21年に創業された集塵機メーカーで、小型集塵機を主力製品として提供しています。彼らはさらに溶接ヒュームコレクターや塗装ブースも提供しています。特に、「オバQ」として親しまれているMYシリーズは、立体商標に登録されるほどの信頼と評価を受けています。ムラコシは、今後も「マイコレクター」としての地位を維持し、顧客に価値ある製品を提供し続けることでしょう。
上記のメーカー2社は、IPF Japan 2023を通じてプラスチック産業の専門家と連絡を取り合い、集塵機技術および製品の革新を促進する機会を得ることが期待されています。
プラスチック業界でも実績豊富な集塵機とは
画像出典先:株式会社アコー
国際プラスチックフェアにも出展した、大型集塵機2つの製品について紹介します。
◇ウェットスクラバー
ウェットスクラバーは、ガスや粉塵を効果的に除去するために使用される装置で、主に煙突から排出される排ガスの浄化や粉塵の集塵に使用されます。
特徴
ウェットスクラバーは、液体(通常は水または他の洗浄液)を使用してガスや粉塵を取り除く装置です。煙突から排出される排ガス中の有害物質や微粒子を効果的に捕捉し、大気中の汚染を減少させます。構造はシンプルで信頼性が高く、さまざまな産業分野で使用されています。
原理
ウェットスクラバーの原理は、排ガスを洗浄液(水または他の液体)と接触させることで、ガス中の微粒子や有害物質を除去することです。ガスと洗浄液が接触することで、微粒子は洗浄液に取り込まれ、ガスは浄化された状態で排出されます。洗浄液によって微粒子が取り込まれるプロセスは吸収とも呼ばれ、効率的な粉塵除去を実現します。
効果と魅力
ウェットスクラバーは高い除去効率を持ち、広範囲の有害物質や粉塵を取り除くことができます。多くの場合、排ガス中の有害物質を法定基準以下に削減し、環境への悪影響を軽減します。ウェットスクラバーは比較的低コストで運用でき、メンテナンスが容易です。さまざまな産業で使用され、環境保護と作業環境の向上に貢献します。
◇ジェットセパレーター
ジェットセパレーターは、粉塵や微粒子を排気ガスから効率的に分離するための装置です。
特徴
ジェットセパレーターは、空気中の粉塵や微粒子を取り除くための高効率の装置で、集塵器として使用されます。原理的にはエアジェットや水ジェットを使用して粉塵を分離します。ジェットセパレーターは、産業プロセスや製造プラントでの粉塵管理に役立ちます。
原理
ジェットセパレーターの原理は、排気ガス中の粉塵をエアジェットまたは水ジェットで吹き飛ばし、それを分離することです。粉塵は吹き飛ばされ、それを収集する部分に集められます。粉塵は分離され、排気ガスはクリーンな状態で排出されます。
効果と魅力
ジェットセパレーターは非常に効率的で、微粒子の分離に優れています。作業環境の浄化や排気ガスのクリーン化に貢献し、環境への負荷を軽減します。粉塵の収集および除去プロセスは効率的で、メンテナンスが比較的容易です。産業プロセスにおいて、粉塵管理と品質コントロールに重要な役割を果たします。
ウェットスクラバーの効果は?導入事例を紹介
ウェットスクラバー、または湿式スクラバーとして知られる装置は、環境保護と健康に対する重要な役割を果たす空気浄化技術の一つです。この装置は、さまざまな産業分野で空気質の改善と有害物質の除去に使用され、その効果は顕著です。以下では、ウェットスクラバーの効果と導入事例を紹介します。
◇粉塵漏れ改善
この事例では、感光材樹脂の製造を行う樹脂会社が、アコー製ウェットスクラバーの導入を検討しました。問題として、細かい粒度の粉塵が増加し、ウェットスクラバーが粉塵を十分に集塵できず、排気ダクトからの粉漏れが発生していました。
これにより、作業者の健康への懸念と、粉塵が乾燥状態で着火源がある危険物第5類の粉塵であるため、火災対策が必要でした。
アコーは、粒度調査と高性能湿式集塵機「ダブルスクラバー」のテスト機を提案し、導入前に効果を確認することで、粉塵漏れを改善し、作業員の安全性を確保するソリューションを提供しました。これにより、会社は安全性の向上と粉塵漏れの解決を実現する計画となりました。
◇内部の残留物排出に効果を発揮
この事例では、化学工場が粘着性高で泡立ちしやすい粉塵の問題を解決するためにウェットスクラバーを導入しました。背景として、乾式集塵機から湿式集塵機への変更にもかかわらず、浮遊する粘着性の高い粉塵が内部に残留し、泡立ちやオーバーフローを引き起こしていました。
アコーの提案に従い、ウェットスクラバーの導入により、内部に粉塵が残らず、泡立ちを解消し、粉塵の効率的な排出が実現しました。結果として、除去作業の頻度が減少し、粉塵爆発の予防策も強化され、工場の運転安定性と安全性が向上しました。
◇集塵効果を向上と水蒸気やオイルミストの回収
この事例では、自動車のリサイクル会社が粉塵、水蒸気、およびオイルミストの回収を改善するために、ウェットスクラバーの導入を検討しました。以前使用していた湿式集塵機は、頻繁な内部清掃が必要で、労力と時間を浪費していました。さらに、一部の部品を外して運用することで、集塵能力が低下し、排気口から粉塵が漏れる問題がありました。乾式集塵機は水蒸気とオイルミストのために使用できなかったため、ウェットスクラバーの導入を検討しました。
アコーの提案では、シンプルな構造のウェットスクラバーを導入し、既存の装置と調和させるために設計を調整しました。耐食性のあるステンレス材料を使用し、粉塵滞留を防ぐために大容量の水循環システムとシールポットを備えました。この導入により、集塵効率が向上し、メンテナンスの頻度が減少し、水蒸気とオイルミストにも効果的に対応できました。リサイクル会社は、運用効率の向上と環境安全性の向上を実現しました。
2023年のIPF Japan(国際プラスチックフェア)は、世界をリードするプラスチック関連製品の展示会として注目されました。このイベントでは、プラスチック産業に関連する製品や技術が幅広く紹介され、ビジネス機会やネットワーキングの場としても機能しました。また、集塵機メーカーの2社も出展し、集塵機技術と製品の革新を促進しました。
ウェットスクラバーは排ガス浄化と粉塵集塵に効果的な装置で、粒度調査を通じて粉塵漏れ問題を解決し、作業員の安全性向上と火災対策を実現しました。ジェットセパレーターは粉塵や微粒子の排気ガスからの分離に貢献し、作業環境の浄化と品質コントロールに役立ちました。 ウェットスクラバーは他の事例でも粉塵漏れの改善、内部の残留物排出の効果、水蒸気やオイルミストの回収の向上に成功し、環境安全性を向上させました。