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防火対策で大型集塵機の安全性を向上!有効な工夫を紹介

2024/08/27

ウェットスクラバー

マグネシウムやアルミニウムなどの金属粉塵や有機物質の粉塵は、酸素や熱と反応して爆発しやすいため、集塵機内ではダクトやフィルターが発火しやすい箇所であり、静電気対策や耐火フィルターの使用が求められます。

ウェットスクラバーや粉塵爆発圧力放散型パルスジェット集塵機の導入は、集塵機本体の安全対策に有効です。ウェットスクラバーは水を使って粉塵を除去し、爆発や火災のリスクを低減します。

一方、粉塵爆発圧力放散型集塵機は、安全機能を備え、万が一の爆発時にエネルギーを安全に放散することで機械の損傷や二次災害を防ぎます。

発火しやすい粉塵と環境

発火しやすい粉塵は、適切な条件が揃うと簡単に燃焼し、重大な災害を引き起こすリスクがあります。粉塵を取り扱う環境では、粉塵の種類や環境条件に注意し、適切な対策を講じることが不可欠です。

◇発火しやすい粉塵

発火しやすい粉塵とは、空気中に浮遊する微細な固体粒子で、適切な条件が揃うと簡単に燃焼する物質のことです。例えば、マグネシウムやアルミニウム、チタン、亜鉛などの金属粉塵がこれに該当します。

これらの粉塵は、大気中の酸素と反応して燃焼するだけでなく、酸素が少ない環境でも発火する可能性が高いです。また、小麦粉や砂糖といった有機物質の粉塵も含まれます。これらの粉塵は火花や静電気で引火しやすく、作業現場では特に注意が必要です。

◇粉塵爆発のリスクを高める5つの要素

粉塵爆発のリスクを高める5つの要素として、酸素、熱、燃料、粉塵の拡散、そして閉じ込めがあります。

火が発生するためには酸素、熱、燃料が必要です。さらに、工場の空気中に粉塵が広がりやすい状況と、その粉塵が狭い空間に閉じ込められて凝縮される状況の2つが加わります。この5つの要素がすべて揃ったとき、粉塵爆発のリスクが非常に高まるのです。

そのため、爆発を防ぐには、これらの要素のうち少なくともひとつを取り除くことが不可欠です。特に、粉塵の拡散や閉じ込めを防ぐための対策を講じることが重要であり、安全な作業環境を維持するためにこれらの要素に注意を払う必要があります。

集塵機で発火しやすい場所

ダクト
画像出典:株式会社エア・キャリア 公式サイト

集塵機は工場で発生する粉塵を効率的に回収する装置ですが、その内部は発火のリスクが高い場所でもあります。特にダクトやフィルターは、粉塵の蓄積や静電気によって火災が起こりやすく、十分な注意が必要です。

◇ダクト

大型集塵機で発火しやすい場所のひとつとして、ダクトが挙げられます。ある鋳鋼製造工場では、アルミニウム再処理工程中に、集塵機に繋がるダクトで火災が発生し、爆発に至りました。

原因には、アルミニウム粉塵の異常に細かい粒子が集塵機内に高濃度で浮遊し、逆洗工程で粉塵雲が形成されたこと、さらにアルミニウムチップの摩擦熱で温度が上昇したことが挙げられます。

これにより、ダクト内で堆積していた酸化アルミニウムが発火し、または静電気が発生して爆発が誘発されたと考えられています。

このようなダクト内での発火リスクは、粉塵の粒径や温度管理、静電気対策が不十分な場合に特に高まるでしょう。

◇フィルター

集塵機のフィルターは発火しやすい場所のひとつであり、過去にも火災が発生した事例があります。

ある鋳鋼製造工場では、重機部品のショットブラスト工程中に発生した鉄粉が集塵機に吸引され、フィルター内で発火しました。この火災の原因には、静電気の蓄積が関与していると考えられています。

特にポリエステル製のフィルターに静電気が溜まりやすく、接地工事が行われていたにもかかわらず、フィルター内でスパークが発生し、火災が再び起こりました。

これの事例から、フィルターの静電気対策や定期的なメンテナンスがいかに重要であるかが分かります。

集塵機に取り入れられる防火対策

集塵機は工場や作業現場で発生する粉塵を効率的に回収しますが、その内部は発火や爆発のリスクを伴う場所でもあります。適切な防火対策を講じることで、これらのリスクを大幅に低減し、安全な運用を確保できます。

◇ダクト対策

集塵機のダクト対策として、火花や赤熱した粉塵による発火リスクを低減するには、難燃性ホースや沈降ボックスの使用が効果的です。

難燃性ホースはガラスクロスやステンレス鋼板で補強されており、粉塵が通過する際にホースが燃えたり穴が開いたりするリスクを大幅に軽減します。沈降ボックスは水を張って使用し、吸い込まれた火花を水中で消火することで、集塵機内部への侵入を防ぐことが可能です。

これにより、集塵機の安全性が高まり、火災のリスクを効果的に抑えられます。

◇フィルター対策

集塵機のフィルター対策として、耐火性の高いガラス繊維やメタ系アラミド繊維の使用を推奨します。

ガラス繊維は高温環境でも安定した性能を発揮し、高温ガスのろ過に適しています。メタ系アラミド繊維は、400℃でも分解しない高い難燃性を持ち、火災リスクを大幅に減らすことが可能です。

さらに、パルスジェット方式を使うことで、フィルターに付着した粉塵を効率的に除去し、目詰まりを防ぐことで安全性と耐久性が向上します。

これらの対策を組み合わせることで、集塵機の防火性能を一層高めることが可能です。

◇本体への対策

ウェットスクラバーや粉塵爆発圧力放散型パルスジェット集塵機の導入が、本体への対策に有効です。

ウェットスクラバーは、水を使って粉塵を取り除くため、爆発や火災のリスクを大幅に抑えられます。含塵ガスが水と高速で混合されることで、粉塵が効率的に除去され、安全なガスが排出されます。

粉塵爆発圧力放散型集塵機は、圧力放散口や逆止弁、消火口といった安全機能が備わっており、万が一の爆発時にはエネルギーを安全に放散し、機械の破損や二次災害を防ぎます。これらの対策により、集塵機本体の安全性が大幅に向上するでしょう。

防火対策で安全性がアップした事例

防火対策の重要性が高まる中、企業や施設においても安全性の向上が求められています。特に、火災リスクの高い現場では、適切な対策を講じることで重大な事故を未然に防ぐことが可能です。

◇前処理で発火リスクを低減した事例

ある企業では、火花がフードから集塵機に入り、火災が発生する可能性が懸念されていました。そこで集塵機メーカーのアマノ株式会社は、独自の遠心分離方式を採用した前処理火消しBOX(DB)を提案します。

このプレダストボックスを集塵ダクト部に増設することで、火花の侵入リスクが大幅に低減しました。さらに、フード側にも火花を直接吸引しないよう、衝突版の設置などの工夫が施され、火災リスクの低減が実現されました。

プレダストボックスを用いた対策は後付けが可能で、加工内容の変更による火花発生にも対応できるメリットがあります。

◇フィルターの交換で発火リスクを低減した事例

ある工場では、焼却炉の排ガス処理設備で使用されていたバグフィルターが、200度以下の温度でも火災を引き起こす問題が発生しました。

原因は、固形燃料から発生したカーボンが水シャワー冷却室を通過する際に水分を含み、フィルター表面に付着して粉塵爆発を引き起こすことでした。この爆発により、集塵機内部の温度が1000度以上に達し、設備の損傷が懸念されています。

これに対応するため、耐火温度が900度のセラミックフィルターを採用し、水と排ガスが直接接触しないようにする熱交換式の冷却装置を導入しました。これにより、発火リスクを大幅に低減することに成功しています。


発火しやすい粉塵は、適切な条件が整うと容易に燃焼し、大規模な災害を引き起こす危険性があります。特に、マグネシウムやアルミニウムなどの金属粉塵や、小麦粉や砂糖といった有機物質の粉塵は、酸素や熱と反応して爆発しやすいため、特別な注意が必要です。

粉塵爆発を防ぐためには、酸素や熱源の除去が重要であり、加えて、粉塵の拡散や閉じ込めを防ぐための適切な対策が不可欠です。集塵機内部では、特にダクトやフィルターが発火しやすい箇所であり、静電気の蓄積を防ぐ対策や耐火性の高いフィルターの使用が求められます。

安全性をさらに高めるために、ウェットスクラバーや粉塵爆発圧力放散型パルスジェット集塵機の導入が効果的です。ウェットスクラバーは水を利用して粉塵を効率的に除去し、爆発や火災のリスクを大幅に低減します。一方、粉塵爆発圧力放散型集塵機は、圧力放散口や逆止弁、消火口などの安全機能を備え、万が一の爆発時にはエネルギーを安全に放散し、機械の損傷や二次災害を防ぎます。

これらの防火対策を講じることで、集塵機の安全性は飛躍的に向上し、作業環境全体のリスクも低減します。実際の事例でも、適切な防火対策を施すことで火災リスクが大幅に低減され、災害を未然に防ぐ効果が確認されています。このような対策の導入は、工場や作業現場の安全運用にとって非常に重要です。

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