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大型集塵機「ウェットスクラバー」はどう選ぶ?

2024/02/14

ウェットスクラバーは、工場や建設現場、医療施設などで重要な役割を果たす粉塵除去装置です。産業環境では有害ガスや悪臭ガスの洗浄や安全な処理が必要であり、ウェットスクラバーはこれらを効果的に回収します。選定時には捕集方式(加圧水方式と溜水方式)、粒子径、処理能力などを考慮し、最適な機種を選ぶことが重要です。

大型集塵機ウェットスクラバーでできること

大型集塵機ウェットスクラバーは、産業環境において重要な役割を果たす装置です。その主な機能の一つとして、ガスや水蒸気などの回収が挙げられます。工業プロセスや生産ラインにおいて生成されるさまざまなガスや水蒸気は、環境に放出することなく適切に回収する必要があります。ウェットスクラバーは、これらのガスや水蒸気を集塵し、適切な処理を行うことで、環境への負荷を軽減します。そのため、工業分野をはじめとして、さまざまな業種で活躍しています。

◇ガスや水蒸気の回収

金属加工工場、化学品工場、食品工場などの排気装置から排出される有害ガスや悪臭ガスを洗浄し、安全な状態にするための装置です。この装置はガス、水蒸気、およびオイルミストを回収でき、近隣への悪臭苦情の防止だけでなく、大気汚染の予防などの目的もあります。

通常の換気設備やバグフィルターでは水蒸気が多く含まれており、充分な集塵が難しく、その結果、換気設備の故障や詰まりが頻繁に発生することがあります。しかし、大型集塵機ウェットスクラバーを導入することで、作業環境の改善に加えて、結露などによる詰まりを取り除く作業が必要なくなり、作業効率の向上が図れます。

◇ウェットスクラバーの活用事例

ウェットスクラバー(湿式集塵機)は、主に工場や建設現場、医療施設などで広く使われています。

工業分野

工場や製造現場などの産業環境では、製品の製造工程で発生する酸性ガスや微粒子、粉塵を除去する必要があります。ウェットスクラバーはこれらの微粒子を効果的に捕集し、労働環境を清浄に保つことが可能です。同様に、木工所などでも発生する木くずなども、ウェットスクラバーで回収することができます。

建設分野

建設現場では、土砂やコンクリートの切削などによって多量の塵埃が発生します。建設機械や工具からの粉塵を収集し、作業員や周囲の環境への影響を軽減することが可能です。近年では、福島原発事故後の汚染土壌の集塵回収にも利用されています。

医療分野

病院や研究施設においても、感染症や微生物の広がりを抑制するためには、空気中の微粒子を取り除く必要があります。ウェットスクラバーを使用して、空気を清浄に維持することも可能です。

大型集塵機ウェットスクラバーの選び方

画像出典先:アマノ

大型集塵機ウェットスクラバーを選ぶ際には、捕集の方式と粒子径などの要因を検討する必要があります。捕集の方式は、湿式集塵機としての基本的な仕組みや、その性能に大きな影響を与えます。一方、粒子径は、処理すべき粉塵やガスの性質によって適切な選択が求められます。これらの要素を考慮して、自社の産業プロセスや環境に最適なウェットスクラバーを選定することが重要です。

◇捕集の方式

ウェットスクラバーの捕集方式には、加圧水方式と溜水方式の2つがあります。

加圧水方式

加圧水方式は、ウェットスクラバー内で水を加圧して使用する方式です。シンプルな構造であり、風量の安定化を実現します。これにより、集塵効率が向上し、作業環境が改善されます。特に有害ガスや悪臭ガスの制御に効果的です。

・噴霧塔

加圧された水が噴霧され、ガスに接触することで汚染物質を吸収または中和します。

・充填塔
内部に樹脂製の充填物を配置し、これにシャワーをかけて排ガスを処理します。汚染物質が水で洗い流され、一定程度の排ガスが浄化されますが、見た目に反して空隙が多く、気液接触率が十分に高くなく、充填物が多くメンテナンス費用が大きい点には注意が必要です。

・ベンチュリー
水を管の縮流部に加圧して供給し、流れてくるガスで水を微粒化して粒子を捕集する仕組みです。この装置は粒子の捕集効率が高く、電気集塵やフィルター集塵と同等の性能を持っています。

溜水方式

ウェットスクラバー内で水が溜まり、ガスと接触することで汚染物質を除去する方式です。
加圧水方式に比べて、シンプルでメンテナンスが比較的容易な構造です。大量の水を使用する必要がなく、排水処理が簡単です。水を使用するため、爆発や火災の心配が少なく、安全性が向上します。

◇粒子径

大型集塵機であるウェットスクラバーの粒子径について、通常は1μmから数十μm程度まで対応できます。しかし、ミストや油煙などをできるだけ効率よく回収する場合、単一のウェットスクラバーでは、8μm前後の粒子に対して取りこぼす可能性があります。そのため、粒子径1μmまで対応できるダブル構造の製品が推奨されます。

おすすめの大型集塵機ウェットスクラバー

大型集塵機ウェットスクラバーを選ぶ際には、産業環境や処理要件に合った適切な機種を選定することが重要です。捕集効率や処理能力、操作性、メンテナンスの容易さなど、さまざまな要素を総合的に考慮して選ぶことが求められます。ここでは優れたウェットスクラバーを提供するメーカーと製品についてご紹介します。

◇アマノ株式会社:湿式集塵機(スクラバー)SS-N

アマノは1951年に工業用真空掃除機の製造を始め、その後大型の粉粒体吸引回収装置へと進化し、空気輸送システムへと発展してきました。SS-Nは、火災リスクの高い環境でも安全に粉塵を除去できる設計がなされており、通常のフィルター式よりも安全性が高く、燃えやすい粉体を集塵できます。また、自動的に本体内の水位調節や給水が行われるため、火災リスクを最小限に抑えます。

SS-Nは、ファンモーターとポンプが一体化されたパッケージタイプで、搬入や据付作業が容易です。この設計により、設置作業が迅速に行えます。この製品では、循環水によるシャワリングで可燃性粉塵・ヒュームを捕集できます。捕集対象は、酸化されていない粉塵や燃えやすい粉塵、着火エネルギーの小さな粉塵です。

溶接時などの粉塵を効率的に除去し、平均粒子径6.27μm、入口濃度70mg/m3の粉塵の除去効率は90%以上です。優れた捕集性能と自動給水機能により、運用が簡単であり、安全かつ効率的な集塵を実現します。天野株式会社は、集塵機やミストコレクター、掃除機、粉粒体空気輸送設備を手掛ける総合メーカーです。

◇株式会社アコー:ウェットスクラバー

株式会社アコーは、工場の集塵機メーカーです。2022年10月時点での納入実績が3,712件に達するウェットスクラバーは、香料工場や化学品工場などで、悪臭ガスの吸収や有毒ガスの中和などに活用されています。

この製品の特徴は、ポンプ不要で集塵ができ、風力が低下しにくいのが特徴です。ガスを使用しているため、水の巻き上げにポンプが不要で、シンプルな構造によって風量の安定化を実現しています。さらに、水を使用しているため爆発や火災の心配がなく、フィルターやデミスターを排除しています。

補集対象は、主に吸湿性粉塵(乾燥機排ガス)、 高温排ガスダスト、 発火・爆発性粉塵(グラインダー、研磨)の集塵。 有毒ガスの吸収と中和(酸、アルカリ)、 悪臭ガスの吸収(廃棄物処理等)です。補集方式は溜水式で、捕集効率は、8μm粒子を100%捕集(シングルスクラバー)1μm粒子を99%捕集(ダブルスクラバー)となっています。


大型集塵機ウェットスクラバーは、工業環境において欠かせない装置であり、有害なガスや水蒸気を効果的に回収し、環境への負荷を軽減します。産業分野では、金属加工や化学品製造、食品加工などで排出される有害なガスや悪臭ガスを取り除くのに役立ちます。

これにより、近隣への悪臭苦情の防止や大気汚染の予防が実現します。また、建設現場では土砂やコンクリートの切削などから発生する塵埃を効果的に除去し、作業員や周囲の環境への影響を軽減します。 医療施設では、感染症や微生物の広がりを抑制するために空気中の微粒子を取り除くのに役立ちます。捕集方式としては、加圧水方式と溜水方式があり、それぞれの特性に応じて選択します。粒子径に応じた選定も重要であり、産業プロセスや処理要件に合わせて最適なウェットスクラバーを選ぶことが求められます。

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